<Header>
<Author: 陳子昂>
<Title: 峴山懷古>
<Format: 格式不明>
<Year: 1964>
<BookName: 唐詩選　上>
<Translator: 斎藤晌>
<style: 現代文無假名>
<style2: 日本現代譯文無假名標注>
<TranslatedTitle: 峴山懷古>
<BookPage: 268>
<UsedPage: 1>
<Feature: 1, 4>
<End Header>
<Poem>
秣馬臨荒甸，
登高覽舊都。
猶悲墮淚碣，
尚想臥龍圖。
城邑遙分楚，
山川半入吳。
丘陵徒自出，
賢聖幾凋枯。
野樹蒼煙斷，
津樓晚氣孤。
誰知萬里客，
懷古正躊躕。
<End Poem>
<Translation>
蜆山のあたりにやってきて、馬もひと休みさせてまぐざをあたえ、この田舎の風景に心ひかれた。高いところに登って舊都の襄陽を眺めた。有名な墮涙碑の前にたたずむと、昔の名士すでになく、その人と同じ悲しみをもよおしてくる。それにしても、ここらあたりの田園にかくれて百姓をしていた諸葛孔明のことも思い出される。この邊は町や村が散在して楚の領域ではあったが、かなたに見える山や川は半分は吳の領分にはいっていた。小高い丘は昔のままにつらなりそばだっているが、古來幾多の聖賢の士は朽ちた骨となり土くれとなってしまった。野原にならぶ立木には薄暗い靄がきれぎれにたなびいている。渡し場にある二階の建物がぽつんと一軒たっていて、夕方の氣配がさびしげである。このわたしは遠くからやってきた旅人だが、古のことを思うて萬感胸にせまって去りがたいとは、ここらあたりの人間は、かえって何も氣が つかないであろう。
<End Translation>
<Formatted Translation>
蜆山のあたりにやってきて、馬もひと休みさせてまぐざをあたえ、この田舎の風景に心ひかれた。
高いところに登って舊都の襄陽を眺めた。
有名な墮涙碑の前にたたずむと、昔の名士すでになく、その人と同じ悲しみをもよおしてくる。
それにしても、ここらあたりの田園にかくれて百姓をしていた諸葛孔明のことも思い出される。
この邊は町や村が散在して楚の領域ではあったが、かなたに見える山や川は半分は吳の領分にはいっていた。
小高い丘は昔のままにつらなりそばだっているが、古來幾多の聖賢の士は朽ちた骨となり土くれとなってしまった。
野原にならぶ立木には薄暗い靄がきれぎれにたなびいている。
渡し場にある二階の建物がぽつんと一軒たっていて、夕方の氣配がさびしげである。
このわたしは遠くからやってきた旅人だが、古のことを思うて萬感胸にせまって去りがたいとは、ここらあたりの人間は、かえって何も氣が つかないであろう。
<End Formatted Translation>